世界のスポーツ監督機関は、新しいドーピングの出現が確実視され、憂慮しているようです。
それは「遺伝子ドーピング」と呼ばれるものです。このネーミング、一瞬で内容が把握できる訳ですが、
アスリートの体を人為的に大きく、強く、速くできるようになる可能性があるだけで無く、
一般人をアスリートにでっち上げられる可能性まで指摘されています。
遺伝子ドーピングが現在行われている証拠は無いですが、技術的には行われていても不思議ではないそうで、
現在の技術でも、筋肉細胞におけるペルオキシソーム増殖剤応答性受容体デルタと呼ばれる
遺伝子の発現を促進することで持久力を増進することができることがわかっているそうです。
基本的にこの遺伝子は筋肉細胞の代謝や脂肪代謝に作用するので、
肥満や糖尿病の治療に関して注目されているものなのですが、マウスに使用すれば、普通のマウスが
スーパーアスリートに変身したという実験結果もあるそうで、「マラソンネズミ」と命名されるほどの
効果だったそうです。また、レポキシジンという物質も遺伝子療法の研究対象です、これは、
貧血症の治療への応用が検討されている物質ですが、赤血球の生産を促進するので、
筋肉に届けられる酸素のを増量でき、それは持久力の増大に繋がります。
ガンなどは、結構遺伝子異常が大きな要因になっている事が多いので、
直接遺伝子をいじる事になる「遺伝子ドーピング」は相当リスクがあると思うのは私だけでしょうか?
薬物によるドーピングと違い、遺伝子ドーピングは現行の血液検査や尿検査では発見不能です。
スポーツ監督機関は遺伝子の発現と細胞内タンパク質の変化を観察する
新しい試験方法を取り入れようとしています。
昔の漫画の台詞で「私は改造人間ではなく、改良人間だ」と言っていたのが現実になった気分です。
まあ、その漫画は農業的品種改良の事を指していたのではありますが…。
高地トレーニング終了直前に血液を抜いて、試合目前に輸血する話や、
旧日本軍で、牛から取ったホルモン剤で夜間視力を増強する話を聞いていると、
些か注射が苦手な私目としましては、丁重にお断りしたいものです。
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